今回ご紹介する絵本は『ネコヅメのよる』です。
『ネコヅメのよる』少し意味ありげなタイトルですよね。でも『ネコヅメのよる』って何のことなんでしょう?
あまりネタバレしないようがんばってご紹介していきたいと思います。
基本情報
・作者:町田 尚子
・対象年齢:幼児
・ページ数:32ページ
・読み聞かせ時間:2分程度
『ネコヅメのよる』の内容・あらすじ
「おや?」
1匹の猫があることに感づきます。
「あれ?」
猫は家の中をそわそわし始め、徐々に自分の感覚を高めていきます。
そして、その感覚は「まちがいない」「こんやだ」という確信に変わり、今度は急いで外へとでかけていきます。
同じく「そのよる」のにおいを感じ取った猫たちがどんどん加わり、先を急ぎます。
猫の団体は林の中に陣取り、その時を待ちます。“ネコヅメ”があらわれるのを。
そして、ついに、“ネコヅメ”があらわれたとき猫たちは…。つづきは読んでみてください。
この絵本のいいとこ
猫がかわいい
町田尚子さんの描く猫はとにかくかわいいのです。表紙の絵を見ただけでもとっても魅力を感じてしまいます。ちなみにこの表紙に描かれている主人公?主猫公?は町田さんが実際に飼われていた猫だそうで、おそらく本物だと思いますが、表紙と同じ格好をしている町田さんの猫の写真がネットで上がっているのを見かけました。(間違いだったらすいません。)ほんとうにそっくりで、とてもいい表情をしています。
この作品にかかわらず、町田さんの描く猫はとても魅力的です。どうして魅力的なのか、私なりに考えてみましたが、それは、猫に忠実だからだと思います。町田さんの描く猫は本当に猫らしい猫なんです。猫好きの人や猫を飼っている人にはわかってもらえると思うのですが、表情や体型や動きがとても猫なんです。
もちろん絵本なので、二足歩行をしたりとディフォルメされている部分はあるのですが、それでもやっぱり猫のフォルムが猫らしくってとてもかわいい!のがこの絵本の魅力の1つです。
“ネコヅメ”のなぞ
タイトルにもなっている“ネコヅメ”が何かは言いませんが、読んでみると「なるほどー」という感じでおもしろかったです。子どもは理解するのに少し時間がかかるかもしれませんが、わからなくても大丈夫です。“ネコヅメ”を見ている猫たちの姿を見ているだけでも十分楽しいので。それに、すぐにわかるようになっていくと思います。何度も読んでいるうちに、子どもが成長していき、お話の内容を少しずつ理解していく、というところも絵本の面白いところですよね。
12、13ページ
この絵本の最大の見所は12、13ページです。とにかく開いてみてください。ページ数は書かれていないので、わからないかもしれませんが、わかります。ド迫力の猫がいます。とにかく見て、見て、見て、見てください!
まとめ
『ネコヅメのよる』もそうですが、とにかく町田さんの絵本は、表紙の猫にピンと来たら読むことをおすすめします。その絵にピンと来るような方はその猫たちを見るだけで、読む価値はあると思います。
ただ、もちろんこれは絵本ですので、内容も大切です。ここまで書いてきましたが、“ネコヅメ”が気になった方、猫たちが“ネコヅメ”を見てどうなったか知りたい方は、ぜひ読んでみてください。言葉の数はとても少ない絵本なので、サクッと読めますよ。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。